コラム

大谷翔平選手が実践している「意志力」をコントロールする目標設定術

あなたは「やるべきことを後回しにしてしまった」という経験をしたことはありますか?

自由研究・アサガオの観察日記・算数ドリルを、8月31日だけでやりきったことはありませんか?

中間テスト・期末テストが内申に響くのを知っていながら、毎回のテスト勉強中に「急に部屋の片づけ」を始めた経験はありませんか?

素振りを100回やる!と課したのに、部活仲間との話に興じてしまい、そのままさぼってしまったことはありませんか?

「明日は必ずやろう」「あとできっとやろう」という、ものぐさ虫をあなたは飼っていないでしょうか。

明日こそ(いや、いつかきっと)やろうと思いながら、ずっと先延ばしにしていることはありませんか?

そういうことも、意志の力が強ければちゃんと今日の”やることリスト”に加えられます。

たとえ心配ごとや気の散るようなことがあったり、延々と続くテレビのリアリティ番組に目が釘づけになっていたりしても。

たとえ心配ごとや気の散るようなことがあったり、延々と続くテレビのリアリティ番組に目が釘づけになっていたりしても。

そんな場面で問われるのは「やる力」です。

面倒だなと思いながらも、自分のやるべきことをやる力のことです。

ケリーマクゴニガル『スタンフォードの自分を変える教室』

自分をコントロールする意志力を磨けば、人生が変わる。

たしかにその主張は、誰もが認めるところでしょう。

私も含め、多くの人は、自分の意志が弱いことによって数々の失敗を繰り返します。

毎日、ブログを必ず更新すると決めたのに、ついつい先延ばしして、結局、面倒くさくなってブログをやめてしまったり。

毎日、4キロ走る!と決めたのに、暑い日には最高のビール一杯の誘惑に負けてしまったり。

毎年お正月には立派な目標設定したことが、1年たって振り返ってみたら、ほとんどできていなかったり。

やりたいと思ってたのに、まったくできていなかったり。やめようと思ってるのに、全然やめられなかったり。

私の人生は、こんなことだらけです。

あなたも、きっと身に覚えがあるでしょう?

意志力を要することといえば、まっさきに思い浮かぶのは何でしょうか?たいていの人にとって、意志力が試される典型的なケースは、誘惑に打ち勝つことでしょう。

たとえばドーナツやタバコやクリアランスセール、あるいは一夜限りの恋など、あなたを誘惑するものはさまざまです。

そんな場面で問われるのは、「やらない力」です。

今日やるべきことを、ついつい明日に先延ばししてしまう。

昨日やるべきだったことが、結局、今日もできなかった。

物事を、ついつい先延ばししてしまうことは、誰にだってあることです。

しかし、仕事やビジネスにおいては、「今やるべきことを先延ばしせずに実行できるかどうか」が、評価や結果に直結します。

  • 先延ばしばかりで行動の遅い人
  • 約束の期限を守れない人
  • 口先だけでいつまでたっても実行に移さない人

こういう人は、職場では無能と判断されますし、何をやらせてもたいした成果は残せません。

だからこそ、みんな、先延ばし癖をなくし、強い意志をもって行動できる人間になりたいと思っているのです。

ケリーマクゴニガルは『スタンフォードの自分を変える教』の中で、この「先延ばし」について下記のように解説しています。

人には「明日はもっとできる」と考える習性がある。

私たちは先のことを楽観視してしまうせいで、やるべきことがあってもあとでやろうと思うだけでなく、あとになればかんたんにできると思いがちです。心理学者らの研究によって、私たちは今日よりもあとのほうが自由な時間があるはずだという、まちがった予想をすることがわかりました。

(中略)

選択を行うたびに、それが将来にわたってずっと影響を及ぼすことを認識しましょう。

つまり、「このチョコバー、食べちゃおうかな?」ではなく、「これから1年、毎日毎日、午後になったらチョコバーを食べることになるけど、それでもいいわけ?」と確認するのです。

あるいは、やるべきことをずっとやっていないなら、「やっぱりこれは今日やったほうがいいかな、それとも明日でもいいかなあ」ではなく、「ずっとこうやって先延ばしにして、あとでツケが回ってきてもいいの?」と自分に問いかけてみましょう。

多くの人は「自分の意志力」に振り回され、そんな自分に呆れて笑ってしまうわけです。

でも、意志力をコントロールして、誰も真似できない境地辿り着いた人も、存在しています。

その代表的な一人に、大谷翔平はいるでしょう。

大谷翔平選手も実践している「意志力」をコントロールするための、目標設定

史上初の「10登板、20本塁打、10盗塁」

1994年7月5日生まれ、193センチ。岩手県奥州市出身で、県内の花巻東高校に進学し甲子園にも出場しました。

高校卒業後はドラフト1位指名で北海道日本ハムファイターズに入団。入団翌年の2014年度には、プロ野球史上初めてとなる10勝・10本塁打を記録。

2018年には、メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスに移籍し、投手として10試合に登板し、4勝2敗、防御率3.31。打者として104試合に出場し、打率.285、22本塁打、61打点、10盗塁、OPS(出塁率+長打率).925の成績を残しました。

肘の故障などで離脱期間もありましたが、同一シーズンでの「10試合登板、20本塁打、10盗塁」達成は、メジャー初の快挙。二刀流選手としての活躍が認められた瞬間です。

大谷翔平選手が実践した、目標達成のための「マンダラチャート」

大谷翔平選手がここまでの「怪物」となったのには、花巻東高校時代の監督・佐々木洋氏が大谷翔平選手に与えた「目標達成シート」が非常に重要な役割を果たしたといわれています。

下図が、大谷翔平選手が高校1年の時に書いたマンダラチャートです。

マンダラチャートを利用することで、

  • 目標が明確になる
  • 目標を達成するために必要な項目がわかる
  • コミットしなければいけないことが可視化される

というメリットがあります。

大谷翔平選手の場合、「ドラフト1位指名を8球団から受ける」ことを成し遂げるための、8つの要素があります。その8つの要素にそれぞれ、8つの具体的な行動計画があるわけです。

このように大きな目標に対して、具体的な行動計画に落とし込むことがポイントとなります。

ドラフト1位になるために、160キロのストレートを投げる。160キロのストレートを投げるために、下肢の強化や体重増加をする。というように、抽象的な目標を、具体的なアクションプランを立てていきます。

目標設定からの逆算によって、行動リストを作ります。

マンダラチャートは、超一流企業の経営分析でも使われている

大谷翔平選手の目標設定によって多くの人が知ることとなったマンダラチャートですが、これはなにも新しい目標設定術ではありません。

世界的に有名な超一流企業と呼ばれるような巨大企業でも活用されています。

マンダラチャートは、機能分析表(Diamond Mandara Matrix:DMM)と呼ばれ、分析対象とした業務の「機能」を洗い出し、洗い出した「機能」を徐々に詳細化(分割・階層化)していくことで、その業務を構成する「機能」の階層構造を明らかにするための表です。

なぜマンダラチャートで、目標達成できるのか

マンダラチャートによって目標が達成できる最大の理由は、自分が問題意識を持っていることに関して、その実現のための具体的なアクションが分かることと言われています。

私たちは、頭の中でさまざまなことを考えていますがマンダラチャートを活用することで以下の点が明確になります。

  • どんなことを考えているのか
  • 優先すべきものは何か
  • 思考漏れはないか

といったことを視覚的にチェックできます。

マンダラチャートを用いれば、問題解決や夢の実現のためのアクションプランに、思考を整理しながらどんどん近づけるのです。それがマンダラチャートで目標が達成できる理由といえます。