入社試験時の障害別配慮

採用選考の方法は各企業で異なると思いますが、基本的には一般の採用選考と同じと考えて大丈夫です。

しかし、障害の状況によっては個別に対応する必要も生じますので、事前にある程度、障害状況を把握したほうがよいでしょう。

必要な配慮は個別に異なります。

たとえば、筆記試験に際して弱視の人には試験用紙を拡大コピーするとか、聴覚障害のある人には説明が聞き取りやすいように席を前に設けたり、手話通訳者を配置するなどの配慮が公平な選考機会を提供する意味から必要となります。

全盲の人には点字での筆記試験だけではなく、代わりに口頭での試験を実施するのもひとつの方法でしょう。

また、車椅子使用の場合には、試験会場までのアクセスや会場の車椅子用トイレの確認なども事前に必要となります。

場合によっては駐車場の手配をしたり、車を降りるところへの出迎えなども検討すべきでしょう。

このように身体に障害のある場合には、選考方法に関する配慮よりもむしろ同じ条件で
採用選考にあたれるかどうかの配慮が求められます。

知的障害のある場合には、養護学校や能力開発施設などでの職場実習を通して作業能力、体力・持久力、指示への対応力などの適性を判断することが多いようです。

そのほかにも社会生活面での自立性や集団での適応力などをみる必要があります。

しかし、短い実習や一時的な面接ではそれをつかみにくい面もあり、そうした場合には、学校の先生や施設の指導員から応募者の障害特性を聞き取るなどの対応が役立ちます。

障害程度と日常生活の確認

採用面接の場は、就職にあたっての本人の意向や業務の適性を確認する場となります。

その際、障害状況のみに重点をおいた質問に終始すると、本人の意欲をなくさせる結果になるので配慮が必要ですが、障害状況の正しい把握は、採用後の配属部署の決定や配属可能な業務の選定にも不可欠です。

そこで採用面接の場では、本人に採用後の対応にもつながることをよく説明し、同意を得たうえで、失礼とならぬように配慮しながら、障害の詳しい状況について聞くとよいでしょう。

一方、障害のある場合は、その程度よりも、必要なときに自ら呼びかけて周囲の協力を得られるかどうかも重要であり、また企業組織のなかで人間関係をうまく築いていけるかどうかなどが継続就労していくうえでは、大きな影響をもつという場合もあります。

採用面接にあたってはこれらの点に考慮し、障害の状況だけに終始することなく、真摯な対応をすることが望まれます。