障害者雇用

就労継続支援A型の給料は?他と比べて実際どうなの?

小嶋翔

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「就労継続支援A型」は先天的、後天的な「障がい」によって、一般企業で働くのが困難な人達が雇用契約を結び、訓練する場所のことです。
働きたくても働けない人にとっては、自分と向き合い働ける力を養うことができる大切な場所です。
しかし、生活していけるだけのお金を確保できるのかといった不安もあるでしょう。
今回は、就労継続支援A型の給料についてご紹介していきます。

一般企業における給料


一般企業での平均年収は男性は532万円、女性は287万円となります。
ここでいう年収とは「月々受け取る給料+手当+ボーナス」です。
比較のために新卒の平均年収と月収をあげます。
全業界の新卒の平均年収は200~250万円です。月収に換算すると、約19~20万円となります。
「正社員」か「非正規社員」によって金額は変りますが、概ねこのくらいの額が一般的だと思っておいてください。

就労継続支援B型の給料

就労継続支援B型もA型と同じく、一般企業で働くのが困難な人達のために作られた施設です。A型との違いは雇用契約を結んでいない所にあります。
そのため、就労(軽作業)で得られるお金は基本、生産された製品やサービスの出来高に応じて支払われることが多いです。事業所に通った日数や時間によって収入のバラつきが出ます。
2019年度に厚生労働省が行った調査によると、就労継続支援B型の平均月収は16,369円とのことでした。時間給に換算すると214円となり最低賃金約900円を下回る結果になりました。

就労移行支援事業所の給料

就労移行支援事業所の基本コンセプトは、A型とB型とほぼ変りません。
ただし、決定的な違いがあります。就労移行支援はあくまで「訓練する」場を与えるだけなのに対して、就労継続支援A型とB型は「働く」場を提供するというものです。
「働く」以上、お金が発生するのは当然のことですが、「訓練」にはそういったものはかかりません。
ほとんどの移行支援では利用者に対して賃金が支払われることはないのです。
一方で、収入を得る経験をさせることで仕事へのやりがいを経験させるために、お金を支払う所もあります。

就労継続支援A型の給料

A型は雇用契約が発生しているので、ある程度低くないお金が保障されています。
その額の内訳は、月収に換算して7万円前後が基準です。この額になるのは時間給900円とし、1日に4~5時間働いた結果です。
一人暮らしの人が月収7万円だとしたら、少々厳しい給料でしょう。
しかし、中には例外があります。
A型作業所でも一般企業と同じく、週5日7時間労働を行っているところもあるのです。
月収に換算すると12~13万円となります。この額は障がい者雇用で入社した社員の初年度の月収とほぼ同じ金額となります。

月収面だけ見ると、A型はB型に比べて7倍近いアドバンテージを持っています。
しかし、一般企業と比べると賞与や手当の面があるため月収だけでも2倍近い差ができてしまいます。
一人暮らしで生活している人達にとっては、後々この差が重くのしかかってくるでしょう。しかし、一般就労を急ぐあまり、身の丈に合わない仕事や企業を選んで心身を壊してしまっては意味がありません。
常日頃から事業所の職員や、外部に「仕事」と「お金」の相談ができる場所を設け、将来に備えていくのが一番良い手段と言えるでしょう。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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t.YUKO
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