聴覚に障害のある社員の教育については手話通訳や要約筆記が有効ですか?
小嶋翔
株式会社アウロンパートナーズ
障がい者の採用には、一般の採用経路のほかに養護学校、盲学校・聾唖学校、職業能力開発校などを通じて行なう方法があります。
特にすでに障がい者を雇用している企業では、地域の学校と長いつきあいがあって、毎年、数名をその学校から採用し、学校側もその企業に向いている生徒を優先的に推薦してくれるような関係ができています。
もちろん、企業側は選考結果にもとづいて採用を行なうわけですが、代々先輩が就職しているような企業では、その先輩が学校で様子を話す機会もあり、希望者も多くあり、定着率も高くなります。
このようなことから、新たに学校との関係を築きたい場合には、積極的に学校の就職担当の先生に相談してみることをすすめます。
企業の計画とは別に、学校側も学生・生徒の就職先を探すのに苦労している例が少なくありません。
ですので、企業が採用を希望する場合には、まずどのような職種で、どのような労働条件かを明確に伝えます。
そうすることで、よい結果が得られる可能性が出てきます。
一概にはいえませんが、養護学校や職業能力開発校の卒業生の場合は、地域での就職を希望するケースが多いようです。
求人方法は、公共職業安定所に求人票を提出すると求職登録している人の中から紹介してもらえます。
養護学校などの高校生の新卒採用も、学校宛の求人とは別に公共職業安定所へ求人票を提出しておきます。
また、障害者職業能力開発校や職業リハビリテーションセンターなどから採用したい場合には、求人票を提出する際に学校名を指定するとよいでしょう。